プリチャッツ・ロード 3番地

イギリスの大学院に留学し、無事卒業。帰国後の日常を綴っています。

入試結果:補欠

昨日、入試結果が郵送で送られて来ました。

結果は「補欠」。

不合格と書かれてはいないけれど、正規合格ではないので少なくとも合格ではありません。また、今回受験したT大のこの入試では繰り上げ合格はほぼ無い(過去5年で1人だけ)ので、自分が繰り上げ合格を貰うことはまず無いと言えます。

なので結果は、正確には「不合格」であり、今年の10月にこの大学に医学生として入学する可能性は無くなりました。

 

自分が本当に医師になりたいのか、このままでいいのか疑問を感じながらも、「辞めるわけにはいかない」と言い聞かせて頑張って来ました。できることを、その時々でやって来たし、工夫をしながらも"継続”を大事にして勉強を続けて来ました。

1次合格が出た後は、いや何ならその前から、2つの予備校を掛け持ちして面接対策もして、できる最大限の努力をして来ました。

それでも、結果は「補欠」止まりで、合格はできなかった。

 

海外の大学院でMasterを取って、英語力も他よりあって、1次試験の勉強もコツコツ積み上げて来て、面接練習もたくさんやって悪くない評価を得ていて、前条件はかなり整っていたはずです。

それでもやっぱり、勝負に負けました。

その敗因はほぼ間違いなく、2次試験でした。これは間違いないです。

 

もちろん、2次は面接ですから、「運」もあります。面接官との相性がもう少し良ければ、質問がもう少し自分にとって有利なものだったら、と考えるとツキが無かった感じもします。実力と自分を存分に発揮できる場面ではなかった。

けれど、問題はもっと根深いと、正直思っています。

 

それは、「医者になるんだ」という情熱が足りないこと。

 

「患者さんのために」と口では言いながら、本気で「誰かのために」なんて思ってない。「医者でなきゃダメなんだ!」という燃えたぎる情熱が足りない。勉強の途中で、「Global Business の世界に行きたい」みたいなことを考え、それを口に出すほどの心の迷い。普通に働いた方が幸せになれるんじゃないか、医学部に行って医者になって、自分は本当に幸せになれるのか、という疑念。揺らぐ覚悟。

こんな心持ちでは、努力をどれだけ積み重ねても、情熱が足りないので結果にたどり着けない。

もしくは、情熱が足りないので、結果に結びつくだけの努力を積み重ねられない と言い換えてもいいと思います。Angela Duckworth の話からすれば、むしろこっちの方が正しいでしょうね。

 

正直なところ、努力を積み重ねている最中は、当然本気でしたよ。合格したいと思っていた。気が乗らなくても「前に進まないと」と grind してました。これは胸を張って言えます。自分の努力が足りなかったとは全く思ってないです。

でもやはり、そこに、「どうしても自分は医者にならないとダメなんだ!」という熱意が無かった・足りなかった。恥ずかしいですが、これは事実です。

 

いずれにしても、情熱が足りないこと、気持ちが足りないことが2次試験では面接官に伝わって(ごまかしきれなくて)、その「足りない」部分が「合格」ではなく「補欠」という結果になったんだろうと思います。

 

気持ちの差で負けた。情熱の差で負けた。

 

260人の受験者のうち、合格は15人。計算すると、Top 5.7%が合格にたどり着きます。

自分は補欠なのでTop 20に入ってると仮定すると、上位7.7%には入ったわけです。

ただ、この2%の差が、Passionや真意の差でついたような気がしてなりません。少なくとも、ここまで来ると努力の差では無いと思う。同時に、情熱を持たないまま努力を続けて埋まる差でも無いと思っています。

「最後は気持ちの問題」とはよく言ったもので、それが見事に現れてしまった感じです。

 

 

今わかるのはここまで。

この先どうなるか、どうして行きたいか、正直思い浮かばない。医者になるための情熱が足りない、ということは結果からも明らかになったわけだけれど、だからと言って他に情熱を注げるものがあるかどうか?ーーそれも考えないといけない。

 

現段階ではここまで。