プリチャッツ・ロード 3番地

イギリスの大学院に留学し、無事卒業。帰国後の日常を綴っています。

バーミンガム大学大学院での生活

「大学院での生活ってどんな感じなの?」

留学に来てから、日本の友達によく聞かれるようになりました。海外大学院の学生生活、結構気になりますよね。

 

というわけで、今回は僕の学生生活をざっくりと紹介します。

あまり学部生と変わらないんですけどね。笑

 

 

授業の構成

僕が所属するコース: MSc Money, Banking and Finance(以下MBF)の1st Termは、次のような時間割でした。基本的にはLecture 2時間に対して、Seminar 1時間がセットになっています。(イギリスでは学期のことをTerm(ターム)と言います)

 

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1st termの時間割。赤がLecture、緑がSeminar、青は自由参加の授業


Lectureはいわゆる先生の講義。配布された資料をもとに、経済理論や金融の仕組みについて授業を受けます。50分授業+10分休憩が1 セットで、日本の大学の90分授業とか120分授業に比べたら短いです。ちなみに僕のコースは170人以上と人数が多いので、いつも大講義室です。

 

Seminarは演習の時間。1クラス約20人で、数式を用いて経済モデルを解いたり応用したり、というのがSeminarの内容です。

 

青字の自由参加の授業は、数学の基礎授業みたいなもので単位がつきません。テストも宿題もなく、完全に自由参加です。 

 

 

「とびだせ!数式の森」

「海外大学院」というと、論文をたくさん読んで、授業ではそれについて熱くディスカッション!というのを想像する方が多いですよね。実際、他の社会科学系コースではそういう授業形態が多く、僕もここにくる前はそのつもりでした。

 

しかし、僕のコースはどっぷり経済学部(Department of Economics 所属)。そんなわけで、どうぶつの森ならぬ、「数式の森」に迷い込んで行ったわけです。

「イギリス来たけど、英語よりギリシャ語書いてるよ笑」とよく友達に冗談めかして言ってますが、あながち間違いじゃないかも?

 

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Econometrics(計量経済学)の授業後、学生同士で教え合っている様子

 

LectureもSeminarも、どちらも資料はオンラインもしくはプリントで配布され、授業前に確認できます。なので予習しようと思うわけですが、なかなか解けないことも多い…笑 そこで、SeminarでPh.Dの学生TA達から解法を教えてもらうという流れになるわけです。

 

 

いい授業は自分から掴みにいく

ただこのSeminar、教えてくれるTAによって授業の質が全然違います。しかも内容が「経済モデル・理論の応用」とだけあってとても難しいので、その違いはとても顕著。

 

Termの後半になってくると、「あのTAはわかりやすい」とか、「あの時間のこのコマがいい」というのが仲間同士で共有され、本来割り当てられたSeminar以外のクラスに参加する学生がたくさん出てきます。かく言う自分も、自分のクラスが終わったあと、その場に残って後続のクラスを勝手に受けたり(内容は同じだけどTAが違う)、全然違う曜日のSeminarに参加したりすることはよくありました。

 

なので、上述の時間割以外にも、週1,2 コマ多い感覚です。こういう積極的な勉強の仕方は、この学校では特に何も言われることはありません。TAが「なんか今日人数多いな…」とボヤく程度です(笑)もともと学生数の多い大学ですからね。

 

 

空き時間

空き時間は図書館(もちろん24時間開いてる)で勉強したり、食料品等の買い物に出かけたり、友達と会ったり、ジムに行ったり。余裕があればCity Centreに友達と出かけることもあります。

 

僕のコースは比較的必修科目が多いので、学部生と近いリズムかもしれません。ただ、レクチャーの内容が専門的で難しいので、復習はより欠かせなくなりました。

 

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左: 昼間の図書館は1800ある学習席がいつも満席 右: 図書館内のカフェは夜10時までオープン

 

ちなみに社会科学系の他のコースにいる友達は、週3コマしか授業がなく、週のほとんどがリーディングに費やすそうです。また授業も、講義ではなくディスカッションがメイン。あまりに自由時間が多いので、アルバイトをしている人もいたりします。

学部・コースによって、1日・1週間のリズムはバラバラなんですね。

 

 

 

以上、経済学部の大学院生の学生生活でございました。

質問などございましたらいつでもどうぞ :)